雨で溺れる

 線状降水帯が来るわけではないが、近くを通るかも、という日。


雨が止んでいる間に、散歩行ってくれ、ということで、犬を連れて散歩に出たのです。


その時は、晴れていました。


海へ行きますとざっと降って来ました。西のほうが晴れてて、いったん止むだろうと雨宿り。






やはり、止んで、いったん晴れたのです。



ですが、晴れというより、曇っていて、次の西はまっしろで、けっこう降りそうな感じ。



それで帰ろうとしましたが、一匹が帰らない、もっと遊ぶ主張。


それでも急かして、早く来い来い、と言っている間に、来たのです。2回目が。



それが線状降水帯がーと言われるような、どちゃぶりの雨で。



急に降り始めたのですが、量がすごい。


今までパラパラだったのに、いきなり、ドドドドド・・・・





バケツをひっくり返した、滝のような・・という表現がありますが、まさにそれ。


そうなると目の前も見えない。一気にびしょぬれ。


そこで、犬を引きずって、屋根のある小屋、海によくある日よけつきベンチみたいな。そこへ走ったのですが、ドードードー(これは海鳴り)ドドドドド、ざー。


急に吹き付ける雨にどうなったか?というと、息が出来ない。


屋根付きベンチへ辿り着くまでが、溺れそうになりました。


それで気づいたのです。雨って大量に降ったら、息が出来ないのだと。


犬もぶるぶる震えています。


これが台風でないから、強風、高波がなかったから、良かった。


もし、ここに強風、高波があったら、海がもっとすごいことに・・・(まあ、そんなときに海へは行きませんが)


しかし、線状降水帯並みの時に、海と対峙して、大量に降る雨の中ドドドド・・・ざーんんというのを見て、思ったのです。


怖いなと。


雨の中で溺れかける、なんて初めてでした。


人間の力ではどうすることも出来ないもの。


気候変動で起こしてしまって、海も水も、見たこともないものにして行こうとしている。


人間のせいで、これが?と、胸が重くなりました。


雨に降られて、息が出来ない。雨で溺れるなんて、経験したことが無かったことです。


まあ、降ったり止んだりする間に、犬を抱きあげて、走り去りました。


凄まじい力で押し寄せる環境の前に、人間は逃げる事しか出来ないです。


足元は一瞬で、水路いっぱいまで溢れています。


それで、雨で息が出来ず、窒息しかけ、雨で溺れるというワードが頭に出て来たわけです。


粉塵や砂などもそうですが、雨も息が出来なくなります。




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